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子供の病気

アレルギー性疾患

気管支喘息

気管支喘息とは
 「気管支喘息」は「喘息(ぜんそく)」、「小児喘息」と同じ病気です。呼び方がちがうだけです。
 この病気は簡単に言うと、「胸がゼーゼーして苦しくなる発作をくりかえす病気」ということになります。医学的には「発作性に喘鳴を伴う呼吸困難を繰り返す疾患である」(小児気管支喘息 治療・管理ガイドライン2008)と定義されています。
 喘息は慢性の病気ですが、慢性というのは常にずっと苦しいという意味ではありません。ふだん発作が出ていない時には何ともないのに、時々発作的に症状が出現します。症状はなくても、発作を起こす下地が慢性的に続いているという意味で「慢性の病気」とされます。これを医学的に「持続性気道炎症と気道リモデリング」が病態の基礎にあると表現されています。
 この病気でいちばん困ることは、喘息であるとわかっていても、喘息という診断名を保護者に伝えない医者が多いことです。その理由の一つは「喘息と言われると保護者が心配する、落ち込むから」であろうと考えられます。こういう場合、「喘息じゃないけど気管支が弱い」とか、「アレルギー性の咳」とか、「喘息っぽい」などと言われていることが多いのです。でも、治療内容を見ると喘息の治療がされていたりします。
 病状や診断を的確に伝えることが治療の第一歩であると考えます。これがあるからはじめて「インフォームド・コンセント」が成り立つのです。
発作
 「発作」というと皆さん苦しがって息も絶え絶えの状態を思い浮かべるようです。そういう場合もありますが、それだけが発作ではありません。「発作」の程度を表すのに、「小発作」「中発作」「大発作」「呼吸不全」の区分があります。聴診器を当ててゼーゼー音がしてれば、見た目に呼吸困難がなくてもそれは発作です。「小発作」では外からはまったくわからないこともよくあります。
喘息の治療
 喘息の治療には発作を抑える治療と、発作が出ないように予防する治療の2つの柱があります。
 発作治療の基本は気管支を拡げる薬(気管支拡張剤)がメインの治療薬になります。飲み薬や吸入薬などがあります。
 予防治療は現在、抗ロイコトリエン剤(オノン、シングレア、キプレスなど)と呼ばれる飲み薬と、ステロイドの吸入薬の2つが主に使用されます。前記のガイドラインでは小児の場合、月1回以上の発作がある場合には予防治療が必要であると規定しています。
 ガイドラインというのはあくまでもひとつの目安ですので、絶対にこの通りに治療しなければならないというものではありません。患者さん一人一人の病状に合った修正を施すことはしばしばなされます。しかし一方で、まったく無視していい加減な治療がされている場合もありますので、注意が必要です。喘息なのに喘息と診断されていない例などは、とくに要注意です。
ホクナリンテープなどの貼り薬について
 貼るだけの薬(貼付剤)なので、使い勝手がとてもいいところから、小児科領域でたくさん使われています。この薬は気管支拡張剤という種類の薬で、適応は気管支喘息や気管支炎です。「せき止め」ではないのですが、「せき止めの貼り薬」として安易に使われる傾向にあり、使いすぎとの批判も出ています。
 この薬は効果が出るまでに時間がかかるので、即効性はなく、発作が出ている状態での使用は好ましくありません。明け方のせき込みなどの時に寝る前に貼っておくと予防効果が高いようです。
 また同じ作用の飲み薬は同時に使用してはいけないとガイドラインにも書かれていますが、気管支拡張剤が何種類も出されていることがあり、処方内容を見てびっくりすることがあります。気管支拡張剤には心臓がドキドキしたり手がしびれたりなどの副作用があります。
テオフィリン製剤について
 テオフィリン(商品名テオドールなど)は長らく喘息治療の第一選択の薬として貢献してきました。しかし、副作用の「けいれん」が注目されて以来、喘息治療薬の中での地位が徐々に後退してきています。
 テオフィリン製剤を使用している患者さんに起こるけいれんを「テオフィリン関連けいれん」と呼びます。薬とけいれんの因果関係についての結論は出されていませんが、低年齢、けいれんの既往のある者、中枢神経系疾患のある者は使用を控えるよう勧告されています。