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| ■インフルエンザ・ワクチンについて
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昨シーズンは注射薬が足りなくなって、うちたくてもうてない人が続出しました。その経験をふまえて、今年は厚生省が去年の倍以上の800万本製造するよう指示しています。たぶん今年は去年のようなことはないでしょう。
どうしてこんなことになってしまったのでしょうか。インフルエンザ・ワクチンは効かない、副作用が問題だとする一部の医師の主張に同調する形で、ワクチンの定期接種をやめてしまったからです。一度製造をやめてしまったものは、すぐには作れないのです。国も医者も国民もマスコミも、等しく責任があります。 ところが最近になって、インフルエンザの怖い合併症である脳炎・脳症がクローズアップされ、ワクチンを接種しているとこれを起こす可能性がきわめて低いことが明らかにされるや、みんなこぞってワクチンのことを口にするようになりました。それがパニックの原因です。
どうしてわが国ではワクチンは効かないとされたのでしょうか。それはきちんとした有効性調査がされていなかったからです。単純に言うと、ワクチンを接種した人としなかった人を、熱が出たか出なかったかで比べてしまったのです。冬に熱が出る原因がすべてインフルエンザだというわけではありません。いろいろな原因を一緒くたにしてインフルエンザだと診断してしまったため、あまり差が出なかったのです。厳密にインフルエンザの診断をして、インフルエンザにかかったかどうかを比較すれば、ワクチンの有効性は明らかだったはずなのです。
インフルエンザ・ワクチンは日本では一時ほとんど製造されなくなってしまったのですが、諸外国ではこれとは逆に、製造量が著しく増加しています。インフルエンザの恐ろしさに対する認識が増し、ワクチンの有効性が認知されたからです。
ワクチンは効きます。もちろん100%予防できるわけではないので、接種していてもかかることがありますし、そのほかの原因による熱を予防するものではありません。しかし、とくにA型の予防効果は高く、重篤な合併症を防ぐことができるということは、すでに証明されています。安全性にも問題がありません。
接種は11月中に終わらせるよう推奨されています。12月後半には例年インフルエンザの流行がはじまるので、それまでに免疫をつけておく必要があるからです。接種回数は通常2回ですが、中学生以上ではすでに免疫をもっているので、1回の接種で十分であると結論されています。2回接種する場合、接種間隔は1〜4週間となっていますが、効果の面ではなるべく3週間はあけた方がいいとされます。
なお、鼻にスプレーするタイプの生ワクチンの開発が現在進行中で、近い将来、これに変わることが予測されます。
1歳未満のこどものインフルエンザ・ワクチン接種に関して(平成12年11月2日記)
1歳未満でも接種はできます。ワクチンの接種量は年齢ごとに細かく決められていて、1歳未満:0.1ml、1歳〜5歳:0.2ml、6歳〜12歳:0.3ml、13歳以上(成人も):0.5mlとなっています。不活化ワクチンですから、三種混合と同じように3か月から受けられます。
受けた方がいいかどうかについては意見が分かれるところです。打った方がいいという先生と、打たなくてもいいんじゃないという先生と、専門家でも両方あります。
集団生活をしていない乳児では感染する機会が少ないことが、打たなくていいことの一つの根拠になっています。親や兄弟からもらう可能性はあるので、ほかの家族が接種してればいいという考え方ですね。それに、接種する量が0.1mlと少ないので、ホントにこの量で効くのかどうか疑問も残ります。接種量が細かく分かれているのは、じつはあまり学問的な裏付けがなく、『経験的に』とされているのです。
接種するしないは、最後は親の判断(気持ち)ということになります。ボクのところでは要望があれば、以上のようなお話をして6か月から接種してます。小さいから副作用が強いということはないので、接種してはいけないということは決してありません。
アメリカでのインフルエンザワクチンについて (2002.10.8)
いままでアメリカでは、特別な基礎疾患のない小児はハイリスク群に入っていませんでしたが、2002年秋から、6か月から2歳未満(23か月まで)の小児がハイリスク群の仲間入りをしました。この年齢のこどもがインフルエンザにかかると重症化して入院する可能性が高いというのが理由です。
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