■こどもの死亡

少子化は少死化でもあるというお話しをしました。実際にどれくらいこどもが亡くなることが少ないのか、統計データを示します。『厚生の指標 臨時増刊 国民衛生の動向 2003年第50巻9号 財団法人厚生統計協会』という雑誌から抜粋したものです。
年齢別にみた死因順位(総数)平成13年
(国民衛生の動向 2003年版より)
第1位
第2位
第3位
第4位
第5位
 0歳

先天奇形・ 1305
染色体異常

呼吸障害・   581 
血管障害
乳幼児突然死  290
症候群
不慮の事故   212 胎児の出血性  148
障害
 1〜4歳    不慮の事故   331 先天奇形・   235
染色体異常
悪性新生物   100 心疾患       80  肺炎      67
 5〜9歳 不慮の事故   248 悪性新生物   122 先天奇形・     56
染色体異常
心疾患       39 他殺      27
 10〜14歳 不慮の事故   143 悪性新生物   138 心疾患       62 自殺        60 先天奇形・   42
染色体異常
数字は死亡者の実数
0歳では生まれながらにして背負った障害によって亡くなる率がどうしても高くなります。1歳から14歳ではいずれも『不慮の事故』が第1位を占めています。0歳でも不慮の事故は第4位で、この年齢層でも重大な死亡原因となっています。この表では感染症は1〜4歳の肺炎だけで、感染症が現在ではこどもを死に至らしめる可能性の高い病気ではもはやないということを、如実に物語っています。悪性新生物というのは白血病や神経芽細胞腫を代表とする小児癌などの悪性腫瘍を指します。
主な死因別乳児死亡数の推移
(国民衛生の動向 2003年版より)
昭和25年
('50)
35
('60)
45
( '70)
55
('80)
平成2年
('90)

('95)
12
('00)
13
('01)
腸管感染症
19,160
3,745
909
108
15
12
11
19
肺炎
23,996
12,877
3,102
553
136
114
73
60
気管支炎
7,159
884
193
35
12
14
8
3
先天奇形、変形及び染色体異常
5,540
3,056
3,914
3,131
2,028
1,786
1,385
1,305
出産時仮死、周産期に特異的な呼吸障害
2,462
2,494
3,757
3,397
987
764
603
581
乳幼児突然死症候群
・・
・・
・・
108
323
526
317
290
不慮の事故
2,189
1,315
1,142
659
346
329
217
212
乳児、すなわち1歳未満(0歳)のこどもの死亡原因を集計した昭和25年からのデータです。昔は腸管感染症(下痢・嘔吐・脱水)や肺炎・気管支炎などの感染症で死亡することが多かったのですが、いまは感染症で亡くなるお子さんはごくわずかであることがわかります。この表にはありませんが、はしかや百日咳も死に至るこわい病気でした。衛生状態や栄養状態の改善、予防接種も含めた医療レベルの向上が感染症死亡の激減に大きく貢献しています。乳幼児突然死症候群は比較的新しい概念なので、古いデータはありません。