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赤ちゃんの熱の原因として有名な病気ですね。有名だけど診断はけっこうむずかしいのです。
3日、4日熱が続いて、熱が下がってから発疹(ブツブツ)が出る病気で、こどもの発疹症のひとつです。発疹が出てしまえば診断はたやすいのですが、出るまではわかりません。小児科医は熱のある赤ちゃんを診たらまずこの病気を念頭において、「突発も考えなくちゃね」というお話を必ずします。生まれてはじめての熱であることが多いのですが、熱を出すのはなにもこの病気だけではありません。診断がつくまでは、極端に言えばすべての病気の可能性があります。
原因は主にヒトヘルペスウイルス6(HHV6)というヘルペス属のウイルスですが、ヒトヘルペスウイルス7(HHV7)によっても起こり、またこれ以外のウイルス(エコーウイルスなど)も同じような症状をあらわすことがあります。だから、突発性発疹は2回以上かかる可能性があるのです。この病名は原因をつきとめてつけるのではなく、症状からつけるからです。
発症しやすい年令は6〜15か月で、突発性発疹の95%が3歳未満です。ですから、1歳を過ぎてもかかることがあります。熱は3〜5日続くことが多く、発疹は1〜3日で消えます。発疹は体と顔が主で、風疹とちがって手足にはあまり出ません。熱によるひきつけ(熱性けいれん)を起こすことがあり、そのために入院して、何日かたってこの病気だと判明することもあります。
おもしろいのはHHV6の感染がすべて突発性発疹の形をとるかというと、そうではありません。熱だけのことも多く、発疹だけの例もあります。こういうのは実際には突発性発疹とは診断されませんね。
突発性発疹の臨床症状はいくつかのウイルスで起こることがあり、いちばんの原因であるHHV6の感染症は必ずしも突発性発疹の症状をあらわすわけではない、ということです。つまり、突発性発疹というのは症状診断であり、HHV6感染症というのは病因診断なのです。わかりにくいでしょ、医学の診断て。
経過と発疹の様子から診断しますが、医者によって意見が分かれることがよくあります。ウイルスの病気なので抗生物質は効きませんが、はじめはなんの熱かわからないので、抗生物質が処方されることが多いと思います。でもこれが効いたのではなく、自然に治る病気です。この病気だとわかった時点で抗生物質は不要になります。
感染する病気であることは確かなのですが、どうやってうつるのか、よくわかっていません。大人の唾液からうつるとも言われています。集団生活していても流行することがないので、熱が下がって元気になれば、発疹が出ていても通園はかまいません。ただし、熱が下がってからの方がぐずったり機嫌が悪かったりすることが多い印象があります。発疹がかゆいわけではなさそうですが、赤ちゃんに聞いたことがないので理由はわかりません。 |