■咽頭結膜熱

咽頭結膜熱とは読んで字のごとく、のどが赤い(咽頭炎)、目が赤い(結膜炎)、熱が出るという症状を示すアデノウイルスによる感染症です。夏に流行ることが多いので、ヘルパンギーナや手足口病とともに『夏かぜ』と呼ばれます。かぜと言ってもいわゆるかぜ症状はあまりありません。熱が3〜5日と長びくことが多く、倦怠感や筋肉痛、頭痛など伴い、他の原因による咽頭炎より重症感があります。塩素消毒の不十分なプールを介してうつることがあるので“プール熱”の呼び名があります。学校伝染病第二種に分類されており、「主要症状が消退した後2日を経過するまで出席停止」という扱いになっています。
 治療は対症療法にとどまります。抗生物質は効果がありません。
アデノウイルス感染症
 アデノウイルスは通常呼吸器疾患を起こすウイルスですが、胃腸炎、結膜炎、膀胱炎、発疹性疾患、脳炎・髄膜炎など、さまざまな病気をひき起こします。呼吸器疾患もかぜ症候群から肺炎、クループ、気管支炎と、幅広い病状を呈します。アデノウイルスもエンテロウイルスのように血清型が51以上あって、その型によって起こしやすい病気のタイプがあります。感染は飛沫などを介して人と人の直接接触で、便を介して口から、時にプールなどの水を介して伝播します。潜伏期は呼吸器感染で2−14日、胃腸炎では3−10日です。通常冬の終わりから初夏にかけて流行しますが、一年中かかえりえます。感染力ははじめの数日に強いが、ウイルスが数ヶ月にわたって持続的に排出されることも多いので、症状がないからといって感染力がないわけではありません。最近はインフルエンザのような迅速検査がありますので、診断が容易になりました。ただしウイルスは長期にわたって排泄されるので、ウイルスの存在は必ずしも病気であることを示すとは限らない場合があります。
学校伝染病
 学校伝染病第二種にはインフルエンザ、百日咳、麻疹、流行性耳下腺炎、風疹、水痘、咽頭結膜熱、結核があげられています。それぞれ出席停止期間が定められていますが、「病状により伝染のおそれがないと認められたときはこの限りではない」の一文もあり、主治医判断で早めに登校することも可と読めます。

 ちなみに第一種にはエボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、ペスト、マールブルグ病、ラッサ熱、急性灰白髄炎(ポリオ)、コレラ、細菌性赤痢、ジフテリア、腸チフス、パラチフスなど、見たこともない病気が並んでいます。第三種は腸管出血性大腸菌感染症、流行性角結膜炎(アデノウイルス)、急性出血性結膜炎およびその他の伝染病とされています。 
詳しくは横浜市衛生研究所のホームページをご覧下さい。
  http://www.eiken.city.yokohama.jp/infection_inf/school1.htm